Japanese
English
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仮性弛緩症性無尿症を起した両側尿管結石の1例
A CASE OF BILATERAL URETERAL CALCULI, ACCOMPANYING PARALYTIC PSEUDOANURIA
鷲尾 勝
1
Masaru Washio
1
1新潟大学医学部皮膚泌尿器科
1The Department of Urology, School of Medicine, Niigata University
pp.589-592
発行日 1957年7月1日
Published Date 1957/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202001
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広義の反射性無尿には反射性真性無尿(狭義の反射性無尿)と反射性仮性無尿とがある。前者は反射性分泌障碍による無尿であるのに対して,後者は反射性による尿排泄系の障碍による排泄性無尿である(高安久雄)。この反射性仮性無尿のうちで尿管が尿排泄の障碍部となる時に,その発現機構より更に痙攣性と弛緩性の2つのものがあるが,一般には1907年のCasperの報告をはじめEisendrath (1931),Rubritiusなどの報告はいずれも痙攣性のものであつて,弛緩性のものの報告はあまり見当らない。私は最近に両側尿管結石に併発した無尿症の1例に於て,手術所見並びに術後の経過からその原因を弛緩性尿管麻痺にあると考え得た。ここにその症例を報告する。
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