Japanese
English
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新尿路造影剤Hypaqueの使用経験
USE OF HYPAQUE IN UROGRAPHY
南 武
1
,
山中 元
1
,
三好 政雄
1
,
三木 信男
1
Takeshi Minami
1
,
Hajime Yamanaka
1
,
Masao Miyoshi
1
,
Nobuo Miki
1
1慈恵医科大学泌尿器科
1Department of Urology, Tokyo Jikeikai School of Medicine
pp.299-306
発行日 1957年4月1日
Published Date 1957/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201930
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緒言
尿路造影剤としては1913年,Kelly,Lewisにより沃度銀懸濁液が紹介され,続いてCameronにより沃度ナトリウムが発表された。1923年,MayoClinicのOsbone等はRowntreeの創意により沃度ナトリウムを10%の溶液として経静脈的に使用し,臨床例の50%以上に満足すべき静脈性腎盂像を得た事を報上告した。それ以来造影剤に幾多の改良が加えられ,漸次その毒性も殆んど無く,造影能力の優秀な製品が数多く発表され使用されている。1929年にはBinz等により発表されたピリヂン誘導体Uroselectan(Iopax)が出現し,我国に於いては杉山氏等がこれに改良を加えてSugiuronを作り,1933年に高橋氏等が臨床的に使用して報告し,それ以来現在に於いてもその優秀性が認められている。又最近はUrografinも現われ,すぐれた造影力を有し,副作用も少い事が証明されている。その他造影効果を良好にする目的で膵臓抽出液や,自律神経毒を補助的に使用して良結果を修めた報告があり,我々も60%Urografinに副交感神経節遮断剤Buscopanを使用して好成績を挙げている。
今般我々は米国Winthrop社製の新排泄性尿路造影剤Hypaqueを入手したので,Bodnerの方法を少し変えて排泄性腎盂尿管撮影(以下I. P.と略す)を行い,満足すべき結果を得たので茲に報告する次第である。
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