Japanese
English
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糸状菌性皮膚疾患に対するDisulfiram(Antabuse)の応用
DISULFIRAM I N THE TREATMENT OF DERMATOMYCOSIS
中平 正美
1
,
斉田 泰彦
1
,
丹羽 源之助
1
Masami Nakahira
1
,
Yasuhiko Saida
1
,
Gennosuke Niwa
1
1信州大学医学部皮膚泌尿器科教室
1Department of Dermatology & Urology, Faculty of Medicine, University of Shinshu
pp.292-296
発行日 1957年4月1日
Published Date 1957/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201929
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皮膚糸状菌症は,多くは早期の治療によりかなりよい効果を挙げているが,その一部のものはなかなか難治であつて,数年にわたり患者はこの疾患により悩まされることがしばしばである所から,優秀な抗糸状菌剤の出現は我々皮膚科医のひとしく渇望するところである。すでに種々のすぐれた抗糸状菌性の化学製剤,抗生物質が見出されて可成優秀な治療成績をあげている。我々はAntabuse(Tetraethylthiuram disulfide)の組成中に硫黄の分子を有するところから,皮膚疾患に何等か効果を有するのではないかとの予想のもとに,これを軟膏に混じて局所応用し,白癬症に対し予想以上の効果を収めたので,その使用成績を報告する。
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