Japanese
English
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逆行性新尿路造影剤Neomycin含有Conrayの使用経験
THE USEFULNESS OF NEOMYCIN CONTAINING CONRAY IN RETROGRADE PYELOGRAPHY
田村 一
1
,
小川 正見
1
,
山本 泰秀
3
,
中村 宏
1
,
鈴木 恵三
2
,
菅井 昻夫
2
,
臼井 紀一
2
,
川上 隆
3
Hajime TAMURA
1
,
Masami OGAWA
1
,
Yasuhide YAMAMOTO
3
,
Hiroshi NAKAMURA
1
,
Keizo SUZUKI
2
,
Takeo SUGAI
2
,
Kiichi USUI
2
,
Takashi KAWAKAMI
3
1慶応義塾大学医学部泌尿器科教室
2国立栃木病院泌尿器科
3川崎市立病院泌尿器科
1Department of Urology, Keio University, School of Medicine
pp.35-38
発行日 1966年1月1日
Published Date 1966/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204267
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I.緒 言
泌尿器科領域に於いて逆行性腎盂撮影(以下RP)が初めて採用されたのは,静脈性腎盂撮影(以下IVP)のそれより可成り以前のことである。近年,沃度造影剤の発達と相俟つて,IVPが基礎的検査としては欠かせない一つになつており,加えてIntensified intravenous pyelography(以下IIVP)も応用され始め,その価値が高く認められつつある反面,RPの利用度は急減しつつある。RPは検査自体が煩雑で,患者に与える苦痛も多いこともさることながら,その最も欠点とするところは尿路感染症の助長であることは言を俟たない。又その診断的価値について我々が改めてここで述べる必要はない。RPに於けるこの欠点を改善する目的で,Roth1)が逆行性造影剤の中にNeomycinを混入し,初めてこれを応用したのが1954年であるから,既に今日迄十年余り経過し,その間米国に於いてはRPは殆んど本造影剤が使用されており,臨床的好成績の報告も数多くみている。我々はこういつた報告に注目し逆行用造影剤Neomycin含有Conrayを試作せしめ若干の臨床的経験を得たので報告する。
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