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海外トピツクス
pp.501-502
発行日 1956年7月1日
Published Date 1956/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201733
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Conn's syndrome(Primary hyperaldosteronism)Aldosterone,即ち18-aldehydo-corticosteroneは,Simpson and Tait(1953)が始めて抽出に成功した新しい副腎皮質ホルモンであつて,Desoxycorticosteroneに比してNaの貯溜作用はその約30倍,Kの排泄作用はその5倍と云われている。之のaldosteroneが過剩に分泌されている副腎皮質腫瘍の症例,即ちprimary hyperaldosteronismとも云うべき症例をConn(1954),続いてMader and Iseri(1954)が夫々報告して以来,同様の臨床像を具備した症例の報告数は漸次その数をまし,最近のConnの調査によれば既に約30例に達していると云い,その症例の発見速度からみて,左程稀な疾患ではない事をも強調している。
之の症候群の主なる臨床像は,週期性の激しい筋力喪失,間渇性テタニー,多尿,多飲及び高血圧等であつて,浮腫やCushing氏症候群の所見はない。血液化学的には,低カリ血症,高ナトリウム血症,アルカロージス,であつて,尿は低稠且つ持続性のアルカリ性尿を示し,尿の化学及生物学的検索で,aldosteroneは非常な高値を示すが,17-HOC及び17-KSは常に正常である。
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