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精製葡萄状球菌トキソイドで治療したペニシリン耐性菌による慢性膿皮症に就て
池永 実
1
1東京逓信病院皮膚科
pp.134-137
発行日 1956年3月1日
Published Date 1956/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201639
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最近,著者は3年来各病院を転々として診を乞つたが診断不詳,治療をうけても効果がなく,昭和29年6月18日,われわれの外来を訪れ,やはり診断に迷い,皮膚科東京地方会に患者供覧して教を乞うたが,適確な診断が得られず,その後,細菌学的検査の結果,原因菌がペニシリン耐性を有する溶血性の強い黄色ブドー状菌(以下ブ菌と略す)であることが判明し,伝研,細谷研究室に於て精製されたプ菌トキソイドによつて治療,著効を得た慢性乳嘴状潰瘍性膿皮症の1例を経験したので,臨床例を報告して聊かの私見を述べ,諸賢の御批判と御指導を仰ぐ次第である。
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