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カーボワツクスを基劑とする抗ヒスタミン劑軟膏による皮膚疾患の治験
浦野 悅郎
1
,
千木良 吉睦
1
1東京大学医学部附属病院分院皮膚科
pp.309-310
発行日 1955年5月1日
Published Date 1955/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201424
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吸水軟膏を基剤とするレスタミン軟膏の諸種皮膚疾患に対する効果については,既に野口,小堀等以来多数の報告があつて,ここに贅言するを要しないが,吸水軟膏を基剤とする点から,湿潤性病巣に対して使用すると屡々之を増悪せしめる欠点も知られている。小堀等はこれを表面活性剤による分泌物の増加及び分泌物又は老廃物の再吸收によるとしており,湿潤性病集に対してはカーボワツクス・ソルベース等の水溶性軟膏の使用を推奨し,原田等は1%レスタミン・ソルベースを使用して良い成績を得たと述べている。
我々は興和化学より提供されたカーボワツクスを基剤としたレスタミンG軟膏を湿潤性病巣を有する各種皮膚疾患に試用したが,その成績に就て以下報告する。
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