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精系に見られた虫膿瘍の1例
斎藤 稔
1
1新潟大学医学部皮膚泌尿器科教室
pp.169-171
発行日 1955年3月1日
Published Date 1955/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201388
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精系に虫膿瘍が生ずる事は珍らしい事ではない。そして私が文献的に調査した範囲では,その全部がフイラリアによるものであつた。寄生虫によるものであるから,必然的に地方的な頻度差があり,沖縄及び九州地方が流行地である。新潟県下のフイラリア病の存在は明治34年瀨尾による報告が始めであるが,比較的少ないものでその後2・3の調査研究があるだけである。私は最近,新潟県では極めて稀なフイラリアによると思われる右精系に生じた虫膿瘍の1例を経験したので報告する。
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