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感染の機会後に於ける精神的尿道症状について—主訴を中心としての観察
田中 英
1
1東京都立吉原病院
pp.375-377
発行日 1954年6月1日
Published Date 1954/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201227
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緒言
淋疾の治療は,化学療法,抗生物質療法の進歩発展に伴つて容易になり一応確立されたが,最近臨床面では之等藥剤に対する抵抗性の獲得即ち治療が簡易にいかない症例の増加と相俟つて抗療性淋疾或は非淋菌性尿道炎1)2)の問題が検討されている。
殊に最近に於ける淋疾はその潜伏期間が長く又初発症状の軽微な症例が増加しつゝあり,このことは諸家3)5)によつても指摘されているが,一方感染の機会があつてのち尿道の異和感を訴えて外来を訪ずれ種々の検索の結果,淋菌其他の病原菌を発見出来ない尿道症状群を有するものも漸次増加の傾向にある。
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