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余等の慣用せる皮科處方(第1回報告)
石丸 一
1
,
山之内 融
1
1南海電氣鐵道病院皮膚科
pp.29-30
発行日 1951年1月1日
Published Date 1951/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200450
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緒言
余等は當病院皮科に於て下記の如き四種の處方を考案し,多數の患者に使用して,何れも相當顯著なる效果を確めたので,茲に一括して報告し廣く諸賢の批判を乞いたいと思う。
1.CK水これはクロール酸加里の水溶液である。これは從來含嗽劑としては一般に使用せられているけれども,皮膚に外用する事は未だ知られていない。0.5乃至1.0%の該水溶液は塗布直後僅かに泌みる程度の刺戟はあつても,皮膚炎を増惡せしめるような虞れはないから,幼兒の極めて刺戟されやすい顏面皮膚にでも何等顧慮する事なく使用することが出來る。急性濕疹の場合でも使用して差支えはないけれども,濕疹そのものには左程效果は期待出來ない。
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