--------------------
膀胱頂部腺腫の1例
三瓶 鈞
1
1岩手醫科大學皮膚泌尿器科教室
pp.26-28
発行日 1951年1月1日
Published Date 1951/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200449
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
膀胱腫瘍は比較的稀有なる疾患と見做されていて,Gurltは人體新生物16637例中0.36%,Küsterは3987例中0.76%,又我國に於ては長與氏に依ると♂0.47%,♀0.25%となつている。しかし泌尿器科領域に於ては膀胱鏡的檢査の普及に伴つて膀胱腫瘍の報告例は漸次多數となり,且つその發生頻度は泌尿生殖器腫瘍中首位を占め,即ち岡本氏は64.4%,酒井氏は54.1%と報告している。
膀胱腫瘍の種類としては上皮性腫瘍が比較的多く,非上皮性腫瘍は稀であつて,又上皮性膀胱腫瘍中腺腫の如きは甚だ稀有に屬する。例えば東大泌尿器科教室の膀胱腫瘍例180例,及び慶大泌尿器科教室の膀胱腫瘍例94例中,夫々腺性腫瘍は唯1例である。
Copyright © 1951, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.