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カオリン精製鼠蹊淋巴肉芽腫症病毒に依る2,3免疫反應並に患者治療成績
山崎 太郎
1
1北里研究所
pp.105-108
発行日 1948年8月1日
Published Date 1948/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200094
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鼠蹊淋巴肉芽腫症の病原體がHellerström-Wassén兩氏に依りヴイールスならんとせられ宮川、三田村、矢追氏等に依り病原體として所謂宮川氏小體の發見があつて以來既に稍久しくなるもヴイールス材料としては主として罹患組織又は組織培養に依るもの或は之等に比して著しく病原性の減弱せる其濾液を用ふる以外に未だ適當な方法が無い現状であり罹患組織材料を使用する際は多分の不要な部分を含有するは自ら明な所である。
余は此罹患組織材料より可及的不要なる附屬物質を除去し且可及的多量のヴイールスを含有する即ち更に純粹に近い病毒材料を以て免疫反應及び免疫學的治療試驗を試んと欲し矢追氏の精製痘苗の方法に準じて罹患マウス腦材料よりカオリンに依る精製を企圖し先づ精製に關する諸條件を明にした(既報)。
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