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ペニシリンに因る遲發性血清病樣反應
山碕 順
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1前橋醫學專門學校
pp.92-94
発行日 1948年8月1日
Published Date 1948/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200089
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人の知る如く治療界の寵兒たるペニシリン(以下「ペ」と略記す)に重篤なる副作用を伴うことの極めて稀であることは本劑の重寶がられる一つの大なる理由である。然しながら時には「ペ」に因つて激しい症状が起り得ることは既に米國文献の教える所であり、本邦に於ても本劑が廣く一般に利用されるにつれ、たとえその製品が次第に純化改良されて來るとしても、副作用を呈する例も恐らく増すことであろうからこの方面の注意は怠つてはならぬ。最近著者は米國等に於ても稀にしか觀察されていない遲發性血清病型の激しい反應を比較的小量の「ペ」筋肉注射で惹起した1例を經驗したから茲に概略を記載する。
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