特集 抗血栓療法—日常臨床での疑問に応える
Ⅰ.心房細動に対する抗血栓療法
心房細動に対して抗凝固薬をどう使うか?—凝固マーカーから考える
長内 宏之
1
1公立陶生病院循環器内科
pp.596-602
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200414
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Point
・心房細動患者に対する抗凝固薬投与時の凝固マーカー測定の意義は,ワルファリンと直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)で大きく異なる.
・ワルファリン内服中には定期的にPT-INR(prothrombin time-international normalized ratio)値を測定し用量調節を行うが,2020年改訂版の『不整脈薬物治療ガイドライン』で,従来とは管理目標の変更がなされている.
・DOAC内服中には定期的な採血による凝固マーカー測定は推奨されていないが,患者や状況によっては凝固マーカー測定が実臨床において有用となりうる可能性が指摘されており,今後の進展が期待される.
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