特集 U40世代が描く心不全診療の現状と未来—基礎研究を識り,臨床を素心深考する
Ⅰ.心筋症
—基礎編—拡張型心筋症のreversibilityの評価はどのようにされますか?
藤田 寛奈
1
1東京大学医学部附属病院循環器内科
pp.12-18
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200321
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Point
・基礎研究の進展とともに心不全発症進展にかかわる詳細な分子メカニズムが明らかになってきている.
・左室のリモデリングおよび心不全の発症進展には,背景としての遺伝子変異と,種々の負荷に対する心筋細胞および炎症細胞,内皮細胞,線維芽細胞,細胞外マトリクスなどが複合的に連関してもたらされる心筋の遺伝子発現およびその制御の変化,DNAダメージ,心筋の代謝状態の変化が関与する.
・分子病態に即した予後予測指標や新規の治療薬が見出されつつあり,今後の実用化およびより詳細な患者病態の層別化やそれに基づいた個別化医療の実現が期待される.
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