特集 どう診る? 急増する非結核性抗酸菌症,見逃せない結核
Ⅲ.結核 各論
外国出生者と高齢者における結核診療
露口 一成
1
1国立病院機構近畿中央呼吸器センター臨床研究センター感染症研究部
pp.267-274
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200553
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Point
・COVID-19のまん延に伴う医療資源の消費の影響により結核対策が後退している可能性がある.
・日本の結核罹患率は減少を続け,まもなく低まん延国となるが,高齢者の比率が増加していること,若年における外国出生患者の割合が増加していること,多剤耐性結核患者に占める外国出生患者の割合が増加していることが問題である.
・高齢者結核は非典型的な臨床像のため診断が遅れがちになること,化学療法に伴う困難が生じやすく予後が不良であることが問題となる.
・外国出生患者の対策としては,入国前の有効なスクリーニングを行うこと,言葉の問題等において適切なサポートを行って治療の支援を行うことが重要である.
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