特集 進行期肺癌治癒への道—がんゲノム医療と免疫プレシジョン医療の接点
Ⅰ.がん細胞遺伝子変異がもたらすもの
ゲノム変異からシグナル依存へ そのメカニズム—①EGFR遺伝子変異
藤田 一喬
1
,
萩原 弘一
1
1自治医科大学呼吸器内科学部門
pp.326-334
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200368
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Point
・シグナル伝達は受容体型チロシンキナーゼ(RTK)の種類により様々であるが,シグナル蛋白がEGFRなどErbBファミリー分子に結合し,細胞内シグナル伝達が活性化することで細胞のサイクルは調整される.
・シグナルの異常によりそのサイクルが逸脱することで,細胞の癌化が引き起こされる.
・EGFR-TKIの獲得耐性が近年問題となっているが,その遺伝子変異の検出のためには,二次性変異のheterogeneityを考慮した適切な検体と高感度の検出方法が必要である.
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