特集 呼吸器感染症診療の最前線—症例から学ぶエキスパートの視点
Ⅱ.気道感染症
慢性呼吸器疾患(COPDや気管支喘息など)の増悪時における感染症の関与と対策
松瀬 厚人
1
1東邦大学医療センター大橋病院呼吸器内科
pp.180-186
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200346
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Point
・COPD患者では易感染性が認められ,増悪の原因としてはH. influenzae,M. catarrhalis,S. pneumoniaeの頻度が高く,外来でのエンピリック治療では経口のレスピラトリーキノロン系薬が選択される.
・COPD患者の感染予防としてマクロライド少量長期投与,インフルエンザワクチン,肺炎球菌ワクチンが推奨される.
・喘息増悪時に全身性ステロイドを投与することを躊躇すべきではないが,漫然と大量を長期に使用すべきではない.
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