特集 呼吸器感染症診療の最前線—症例から学ぶエキスパートの視点
Ⅱ.気道感染症
慢性下気道感染症(副鼻腔気管支症候群を含む)の病態,診断,治療
吉川 裕喜
1
,
門田 淳一
1
1大分大学医学部呼吸器・感染症内科学講座
pp.172-178
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200345
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Point
・慢性下気道感染症はH. influenzaeやM. catarrhalisによる気道感染や急性増悪に対して抗菌薬での治療を繰り返すうちにP. aeruginosaの定着に帰結することが多い.
・慢性下気道感染症の原因となる慢性・反復性の好中球性気道炎症は上気道にも同様の炎症を有している場合も少なくないため,上下気道を包括的に捉える必要がある.
・慢性下気道感染症の治療は,ガイドラインなどの知見を参考にしたうえで,症例ごとに背景や病態を把握して最適な治療方針を検討することが重要である.
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