特集 結核・非結核性抗酸菌症—エキスパートが教える 実臨床に役立つ最新知見
Ⅰ.結核・非結核性抗酸菌症の臨床
非結核性抗酸菌症の疫学—疫学研究手法—レセプト情報を中心として,日本と諸外国の疫学実態
泉 清彦
1
,
森本 耕三
2
,
長谷川 直樹
3
1結核予防会結核研究所臨床・疫学部
2結核予防会複十字病院呼吸器センター
3慶應義塾大学医学部感染制御センター
pp.542-548
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200183
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Point
・各国では,肺NTM症の疫学実態を把握するために,様々な手法を用いた疫学研究が試みられてきたが,その多くが近年の肺NTM症の増加傾向を示唆している.
・本邦では,1970年代初頭からの一連の疫学調査により肺NTM症が他国に比して高蔓延状態にあり,なお増加傾向であることが示されている.
・肺NTM症の増加傾向の要因として,①感染発病リスクの増大による実際の患者数の増加と,②肺NTM症の診断機会の拡大が新規に診断される患者の増加に寄与している可能性が考えられる.
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