特集 呼吸器のcommon diseaseにみる非典型的画像所見
非結核性抗酸菌症
宝関 明子
1
,
森本 耕三
2
,
福田 大記
1
,
藤井 百合子
1
,
渡邊 貴史
1
,
氏田 万寿夫
3
1東京慈恵会医科大学放射線医学講座
2複十字病院呼吸器センター
3立川綜合病院放射線科
キーワード:
非結核性抗酸菌症(NTM)
,
Mycobacterium avium complex(MAC)
,
肺感染症
,
画像診断
Keyword:
非結核性抗酸菌症(NTM)
,
Mycobacterium avium complex(MAC)
,
肺感染症
,
画像診断
pp.888-898
発行日 2024年7月25日
Published Date 2024/7/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000005603
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● 肺Mycobacterium avium complex(MAC)症を代表とする肺非結核性抗酸菌(NTM)症は,治療反応性の観点から,結節・気管支拡張(NB)型と線維空洞(FC)型に加え,空洞を伴うNB(有空洞NB)型の3型に分けられる.画像では空洞の有無の評価が重要である.
● 肺MAC症以外の様々な肺NTM症にも特徴的画像所見や治療レジメン・反応性の違いが知られており,菌種の同定検査は臨床上重要である.
● 典型的な画像所見のみならず,非典型像を知ることでNTM感染の可能性を示唆することが肝要である.
● 免疫異常または播種性のNTM症では,肺病変を欠いたり非典型像を示す場合があり,悪性腫瘍との鑑別が必要となる.
● 間質性肺炎や肺気腫などの慢性肺疾患や先天性肺構造異常などの背景肺は,NTM感染のリスクであり,かつしばしば非典型な画像を呈する.
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