報告記
International Symposium on Syringomyelia(脊髄空洞症・国際シンポジウム)報告記
長嶋 達也
1
1神戸大学医学部脳神経外科
pp.750-751
発行日 2000年8月10日
Published Date 2000/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436901933
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「脊髄空洞症」の実験的研究,病態生理,治療までを包括する初の国際学会が,平成12年(2000年)6月16日(金)-17日(土),神戸ポートピァホテルにおいて玉木紀彦会長(神戸大学脳神経外科・教授)のもとで開催されました.脊髄空洞症は脊髄内に空洞を生じる原因も多様な複雑な病態であり,しばしば永続的な脊髄機能障害を残すため,患者さんに大きな苦痛を与えます.近年の磁気共鳴画像診断法の急速な普及によって,脊髄空洞症の診断と治療に著しい進歩が得られつつあり,時宣を得た国際学会であったといえます.
わが国では平成5年から10年の6年間にわたり厚生省の研究費を得て,国立精神・神経センターの研究班5公-3「脊髄空洞症及び二分脊椎症に伴う脊髄病態及び治療に関する研究」(玉木班)ならびに8公-5「難治性の脊髄空洞症と二分脊椎症に伴う脊髄機能障害の治療と予防に関する研究」(玉木班)が結成されて集中的な研究が行われ,診断・治療に大きな進歩が得られました.この学会は,本研究班の6年間に及ぶ活発な研究成果をふまえて,海外の著名な研究者を招いて“Interna-tional Symposium on Syringomyelia”として開催されたものです.
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