Japanese
English
解剖を中心とした脳神経手術手技
内視鏡下経鼻的下垂体手術—解剖と手術手技
Endoscopic Transnasal Transsphenoidal Approach to the Pituitary Lesions : anatomy, basic technique and avoidance of pitfalls
森田 明夫
1
1東京大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Faculty of Medicine, the University of Tokyo
キーワード:
endoscope
,
transnasal surgery
,
pituitary lesions
,
transsphenoidal surgery
,
microsurgery
Keyword:
endoscope
,
transnasal surgery
,
pituitary lesions
,
transsphenoidal surgery
,
microsurgery
pp.699-710
発行日 1999年8月10日
Published Date 1999/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436901759
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I.はじめに
19世紀末以降脳下垂体腫瘍に対する様々な手術アプローチが開発されてきたが2),現在最も安全で確実な手術手技として確立しているのは,1960年代にハーディーが改良し術中透視を用いた経鼻中隔的経蝶形骨洞アプローチである5).1980年代,様々な医療分野においてビデオモニターを用いた内視鏡手術が進歩し,特に耳鼻咽喉科領域においては現在殆どの副鼻腔手術は内視鏡下に行われるようになった13).その経緯を受けて,近年下垂体手術においても内視鏡を用いてアプローチし手術を行う機会が増加してきている1,7,8,).下垂体手術において内視鏡を使用する方法には,①アプローチの段階から内視鏡を用い経鼻腔的に蝶形骨洞に到達し下垂体手術を行う方法9),②アプローチは経鼻中隔法(通常のハーデイー法)を用い蝶形骨洞に入った後,内視鏡を用いる方法,または内視鏡を顕微鏡手術の補助として用いる場合がある7).著者は1996年より内視鏡を用いた①のタイプの下垂体アプローチを用いているので,この方法において重要な解剖学的ポイント,手術のコツ,陥りやすい問題点について解説する.
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