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第3回日独合同脳神経外科会議(会長:Samii教授と阿部弘教授)は,6月12日から16日の間,Hannover市で開かれているドイツ脳神経外科学会のプログラムに組み込まれて行われた.薫風さわやかな新緑の候,大戦後に再建された静かなたたずまいの都市,最も美しいドイツ語が話される地域,申し分ない環境の中で会議が始まった.日本からは,阿部弘教授(会長),福井仁士教授(次期会長),高倉公朋教授,早川徹教授,吉本高志教授など,日本脳神経外科学会幹部の方々をはじめとして,10名余の教授,10名余の病院部長,20名余の助教授・講師の方々を含めて,100余名が参加した.日本国内学会の合い間をぬってこのように多数の日本人が参加したのは,重要なドイツ脳神経外科学会の1部を日本との交流の時間にあてて下さったSamii会長の好意にむくいるため,阿部弘教授がドイツ留学経験者を中心に全国に広く参加を呼びかけられた成果である.Samii教授は日本から参加したわれわれに深大な謝意を表せられた.
ドイツ脳神経外科学会のプログラム構成の中心は,国の内外からの招待講演で構成するgeneralscientific sessionで,午前10時30分から午後1時まで他の会場を閉鎖して行った.今回採り上げられた主題は“Image-guided neurosurgery”,“Mo-dulation and plasticity in the CNS”,“Novel trea-ment concepts”,および“Neuromonitoring”であった.最近のトピックスを集中して勉強する企画であり,生涯教育の目的に適うものであった.日独合同会議には6月15日があてられた.当日は,午前,午後ともに5会場の内の4会場が,夕刻からはボスタ7討論の他に2会場で口演が行われた.選ばれた主題は,“Neuronavigation”,“Neuromonitoring”,“Tumor Surgery and Neuro−oncology”,“Aneurysms”,“Microsurgery.videoPresentation”,および“Novel Tools and SurgicalTechniques”であり,日本からの発表はポスターも含めて72題であった.
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