学会印象記
第2回日独整形外科学会
上野 良三
1
1奈良県立医科大学整形外科学教室
pp.98-99
発行日 1981年1月25日
Published Date 1981/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906275
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去る9月15日,ドイツでは珍しい秋晴れの1日,第67回ドイツ整形外科外傷外科学会に先立つて第2回日独整形外科学会がMunster市において開催された.日本側からは天児名誉教授をはじめ,約60名,ドイツ側からはMatthiass会長ほか約100名が参加し,主題側彎症の関連演題16題,一般演題16題(日本側16,ドイツ側16題)が発表され,活溌な討論を挾んで盛会であつた.本学会は第1回がSICOT京都のpostcongressとして開催され,今回Matthiass教授の非常な熱意によつて第2回が実現した訳で,両国の整形外科領域における情報交換,学術交流の重要性を指摘され,本学会の健全な発展を希望された会長のメッセージで学術集会を終了した.
主題の側彎症については,Schmitt(Homburg)は特発性側彎症の静力学的,筋電図学的調査を報告し,速やかな彎曲の進行は,11〜12歳で30°以上の彎曲を示すものに多く,凸側の肋間筋の活動性の増加を筋電図で認めた.Exner(Marburg)は乳児期側彎の特色についてのべ,乳児期側彎は特発性側彎の前段階ではなく,胎生期ならびに生後の神経筋障害によるものであろうとした.
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