扉
脳卒中は脳外科へ
端 和夫
1
1札幌医科大学脳神経外科
pp.5-6
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436901324
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先日発表された日本の死亡統計を見ると脳卒中による死亡が急カーブで減少している.これには生活習慣の変化や高血圧管理の普及なども関係しているであろうが,脳神経外科医が日本では頑張っていることも力になっているに違いない.
世界中で日本ほど脳神経外科医が脳卒中の治療に深く関わっている例はない.外人との会話のなかで,日本では頭痛の人は勿論,高血圧やめまいの人が直接脳神経外科のクリニックを訪れる,という話しをすると,どの外人も例外なくけげんな顔をするが,私共はそのような患者がたとえ大学病院の脳神経外科の外来に来たとしても驚かない.最近では救急対策が整ったため,重症頭部外傷は救命救急センターへ運ばれる.その結果,大学病院や一部の施設を除いて,日本の大多数の脳神経外科施設では脳卒中が主な診療対象となっている.
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