今月の主題 リハビリテーションの現況
疾患とリハビリテーション
脳卒中
福井 圀彦
1
Kunihiko Fukui
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンター七沢病院
pp.436-437
発行日 1982年3月10日
Published Date 1982/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217667
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脳卒中リハビリテーションとCT,RI
「脳卒中のリハビリテーション(以下リハ)は発病当日から始まる」という考え方が普及してからかなり経過するが,発病当日より歩行訓練や言語治療を開始するという意味ではないことは明らかで,体位変換,良肢位保持を除いて,case bycase,その具体的方法についてはかなりの隔たりがある.
最近のCT,RIの普及は発病直後あるいは早期に病変の種類,位置,広がり,脳循環(局所も含め)の動態などを明らかに示してくれる時代をもたらし,手術の適応,生命の予後のみでなく,リハ的予後,再発のリスクなどに関しても情報を提供してくれるので,リハプログラムをたてる上で大変好都合となった」とはいうものの,CT所見が同様でも,臨床症状や経過にかなりの相違があることが少なくないことも銘記すべきである.
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