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報告記
第3回中性子捕捉療法国際シンポジウム
The Third International Symposium on Neutron Capture Therapy, Bremen, West Germany
畠中 坦
1
Hiroshi HATANAKA
1
1帝京大学脳神経外科
pp.769
発行日 1989年8月10日
Published Date 1989/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436202872
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1983年の第1回(於マサチューセッツ工科大学),第2回(1985年,於帝京大学)に引続き第3回の中性子捕捉療法国際シンポジウムが西独ブレーメン大学で開催された.参加者・参加国ともに膨れ上って第1回の100名弱,第2回の230名,第3回の約300名となり,これ迄の中心的な米,日,スウェーデン,西独,英,スイス,オーストラリア,オーストリアなどの西側諸国に加えて,今回はソ連,チェコスロバキア,ブラジルなどが加わって,ますますグローバルに拡がって来たという感じとなった.共産圏の人々が参加するためには政府の承認,支援がなくては不可能なので,それだけ硼素中性子捕捉療法が有力視されて来たという証左であろう.
今回のシンポジウムでは95題の演題が集ったが,学術集会の他に学会の運営・構成についてかなりの政治的駆引きが舞台裏で激しく行われた.これもまた中性子捕捉療法が有望になって来たことに起因する一種の「先陣争い」という見方も可能である.
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