扉
脳神経外科医の通算打率
角家 暁
1
1金沢医科大学・脳神経外科
pp.1111-1112
発行日 1983年11月10日
Published Date 1983/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436201742
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この拙い原稿が扉に載る頃には今年のプロ野球のペナントレースも終わっているだろうが,これを書いている7月初旬では西武の独走態勢は変わらないが,巨人のそれは少しばかり足下が怪しくなり,世の多くの巨人ファンを苛立たせている.西武と言えば,ここ数年鳴かず飛ばずだった田淵選手が今年は思い出したようにホームランを打出したのが面白い.もともとこの人の打撃は,かつての王選手のように素質の上に努力を重ねた求道的な達人といった風ではなくて,これは天性のホームランバッターという感じで,ともかくバットを軽く一閃すればどんな球でも外野スタンドに飛び込んでしまうように見える.しかし漫画の題材にまでなり,もう選手寿命が終わりかと思っていたら,今年は素人目にはフォームも動きもそんなに変わらないのに突然ホームランを量産しだしたのが不思議に思えてならない.気持の持ちよう一つでこんなにも変わるものかしら,もしそうだとしたら天から授かった素質を何ともったいない使い方をしていたのかと思う.
同じプロ野球選手の話ばかりで恐縮だが,私は,もう引退したが"月見草"の野村克也選手が好きである.
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