Japanese
English
総説
ウィリス輪閉塞症
Spontaneous Occlusion of the Circle of Willis
工藤 達之
1
Tatsuyuki KUDO
1
1慶応義塾大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, School of Medicine, keio University
キーワード:
Infantile hemiplegia
,
Subarachnoid hemorrhage
,
Chronic progressive occlusion of the cerebralarterial tumors
,
Abandant collaterals(Moya-moya)
Keyword:
Infantile hemiplegia
,
Subarachnoid hemorrhage
,
Chronic progressive occlusion of the cerebralarterial tumors
,
Abandant collaterals(Moya-moya)
pp.711-724
発行日 1975年9月10日
Published Date 1975/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436200346
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Ⅰ.いとぐち
本症は筆者が最初の報告(1956)をした当時は外国文献に該当する症例をみず,また,しばらくは外国からの報告をみなかったので,わが国に特発するものと思われた119).しかし,現在では世界各地からの症例報告が相つぎ,開発途上諸国を除き全世界に発見されているといってよい.ために本症に対する関心は世界的に高まりをみせている.工藤は第25回日本脳神経外科学会総会(1966)を主宰した折に本症をシンポジウムの一つとして取りあげた.この時期に工藤が行った全国調査では146例が集められ,統計調査が行われ,その輪廓がほぼ明らかとなった.この成績を演説内容及び過去の文献を集めて一書115,S1)に纒めておいた.その後9年が経過したが,本症についての疑問はなお数多く残され,数次のシンポジウムS2,S3)を通じて多くの討論が行われている.
本稿では1966年以来の本症に対する思潮の変遷をたどり,今なお不明の域にある諸問題をとりあげて解説を加え,将来の展望についても触れてみたいと思う.なお,本邦および諸外国の文献をできる限り集めて稿尾にのせておいた.
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