Japanese
English
手術手技
ParasagittalおよびFalx Meningiomaの手術
Parasagittal and Falx Meningiomas:Surgical Technique
西本 詮
1
Akira NISHIMOTO
1
1岡山大学脳神経外科
1Department of Neurological Surgery, Okayama University Medical School
キーワード:
Meningioma
,
Parasagittal
,
Falx
,
Surgical technique
Keyword:
Meningioma
,
Parasagittal
,
Falx
,
Surgical technique
pp.17-22
発行日 1974年1月10日
Published Date 1974/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436200138
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Ⅰ.はじめに
Parasagittalないしfalx meningiomaの摘出手術上,術前によく確かめておかねばならない点としては,1)腫瘍はしばしば正中線をこえて反対側に及んでいることがあり,片側性であるか両側性であるかを鑑別すべきことと,2)上矢状洞が腫瘍によって閉塞されているか否かという点である.腫瘍が上矢状洞の前1/3に発生している場合には上矢状洞と共に摘出してよいが,中および後1/3に発生し,上矢状洞が開存している場合には,これを傷つけることは極力避けねばならぬからである.
手術方針としてはmeningioma附着部の硬膜を含めて全摘出を行なうべきであり,術中の出血を最少限にとどめ,脳組織の傷害をできるだけ避け,上矢状洞を能うかぎり温存し,しかも再発をきたさないようにするわけであるが,そのため各人各様の工夫があり,一定の術式というものはないようである.したがって私の行なっている方法を中心に手術の順を追って,それらの点にふれてみたいと思う.Parasagittal meningiomaは上矢状洞中1/3に発生する場合が比較的多いので,片側性のそれについて主としてのべ,falx meningiomaについてはそのあと多少ふれてみたいと思う.
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