Japanese
English
手術手技
嗅窩部および鞍結節部メニンジオーマの手術
Olfactory and Tuberculum sellae Meningiomas:Surgical Technique
西村 周郎
1
,
端 和夫
1
Shuro NISHIMURA
1
,
Kazuo HASHI
1
1大阪市立大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Osaka City University Medical School
キーワード:
Meningioma
,
Olfactory groove
,
Tuberculum sellae
,
Surgical technique
Keyword:
Meningioma
,
Olfactory groove
,
Tuberculum sellae
,
Surgical technique
pp.283-288
発行日 1974年4月10日
Published Date 1974/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436200176
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
嗅窩メニンジオーマと鞍結節部メニンジオーマとは,ともに前頭蓋底の中央部に発生し,原発の個所はわずか2-2.5cm距っているにすぎない.しかし通常は腫瘍の大きさの点で異なるのみならず,前者は一側の嗅覚脱出を初発症状とし,腫瘍が増大し後方に進展し,視神経を圧迫するに至ると,はじめて視力障害をきたすのに反し,後者は通常視力障害を以て発症し,ときに前方に向い増大した場合,後になって嗅覚の障害をきたすなど,症状の点では大いに異なっている.また,視神経,内頸動脈,前大脳動脈との関係は,嗅窩メニンジオーマでは比較的疎であり,手術にさいしての最大の問題は出血であるのに対し,鞍結節メニンジオーマでは,視神経,内頸動脈との関係はより密であり,繊細な手術操作が必要であるなどかなり異なっている.以下著者らの経験をもととし,他の成書を参考にし,これら2つの腫瘍に対する手術々式を記載することとする.
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.