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第7回アジア・オセアニア国際頭蓋底学会は,国立台湾大学脳神経外科の杜永光教授(Professor Yong-Kwang Tu,National Taiwan University)をPresidentとして,台北市内にある台北国際会議中心(Taiwan International Convention Center)にて,4月15日から18日まで行われた.近くに市政府や孫文を祭る国府記念館,101階建ての貿易センタービルがそびえる台湾の中心地である.本会は,当初は昨年の10月に開催される予定であったが,昨年冬の台湾でのSARS(severe acute respiratory syndrome)の流行のあおりを受けて,半年開催が延期され,この4月の開催となった.羽田から3時間余りで,台北中正國際機場に到着した.1時間の時差である.SARSの書類審査はあったが,入国手続きはシンプルで,空港から会場の隣のホテル「凱悦大飯店(Grand Hyatt)」へは,直行のシャトルバスがあり,所要時間は1時間ほどであった.Receptionが行われる15日の午後に到着したが,学会に先立って,14~15日には国立台湾大学でCadaver Dissection Workshopが開催され,日本からも,慶應義塾大学の河瀬 斌教授,名古屋大学の齋藤 清助教授などが,講師として参加した.米国から,動静脈に色素を注入した,cadaver headを10体ほど輸入し,顕微鏡や手術機器も整備され,実際の手術に近い恵まれた環境でのworkshopであり,非常に高い評価であった.
16日からの学術集会では,特別講演,シンポジウム,一般口演,ポスターなど,250題余りの演題が発表された.参会者は20数カ国から300人前後であった.トルコ,イスラエル,ロシアなどからの参加者もあり盛会であった.来年モロッコで開催される世界脳神経外科学会の会長を務めるベルギーのJacques Brotchi教授や次期のアジア・オセアニア脳神経外科コングレスを主催される藤田保健衛生大学の神野哲夫教授なども参加され,特別講演を行った.
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