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2005年6月8日から11日まで4日間の会期で,9th International Conference on Neural Transplantation and Repair(INTR9)が台湾,台北市のGrand Hotel Taipeiにて開催されました.このホテルは乃木将軍が建立された台湾神社跡に建つ歴史あるもので,まずその大きさと美しい夜景に圧倒されました.会長は Tzu-Chi大学脳神経外科のShinn-Zong Lin教授が務められ,250名の神経移植・再生分野の専門家が一堂に会しました.当科からは座長として招かれた伊達 勲教授のほか,日本から3人の大学院生がStudent Travel Award を頂き台湾に乗り込んでまいりました.ちなみに筆者は2005年1月より,アメリカ ジョージア州のゴルフで有名なオーガスタにある,Medical College of Georgiaにて,高名なCesario Borlongan先生のもとに研究留学中であり,オーガスタ→アトランタ→ソウル→タイペイ,と1日がかりの空の旅を楽しんで, Borlongan先生,留学中の名古屋市立大学神経内科 松川則之先生と3人で参加しました.
学会は,31の講演の合間にポスターセッション(132演題)が組み込まれる形で進行しました.1日目は神経栄養因子,脊髄,幹細胞のセッション,2日目はパーキンソン病,脳梗塞・ハンチントン病のセッション,3日目は遺伝子,アルツハイマー病の各セッションが設けられました.特に神経幹細胞,骨髄間質細胞など,いわゆる幹細胞に関連した演題が多くみられたことが印象的でありました.台湾のグループからは,慢性期脊損症例に対する酸性線維芽細胞増殖因子と腓腹神経移植を組み合わせた治療により長期予後が改善された症例が示されました(Cheng H et al. Spine 29:284-288, 2004).プラセボ効果の検討や他施設からの報告などを待つ必要はあるものの,有用な治療につながる可能性もあるものと思われました.
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