報告記
第6回国際脳血管攣縮カンファランス(6th International Conference on Cerebral Vasospasm)印象記
伊達 勲
1
,
小野 成紀
1
1岡山大学脳神経外科
pp.864-865
発行日 1997年9月10日
Published Date 1997/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436901458
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原則的には3年毎に開かれるこの会は,前回のカナダでのmeetingからはや4年経過しており,今回はWest—mead HospitalのDorsch先生主催の下で,初の南半球,オーストラリアでの開催となった.会場はシドニーの中心部ハイドパークに面した,シェラトンオンザパークで,1997年5月11日から5月15日の5日間,1-3会場に分かれて活発な議論が交わされた.日本では新緑のこの時期,シドニー市街を見渡せば,通りには紅葉しつつある楓,露店商の軒先に並ぶ厚手のコートなどが秋の到来を感じさせていた.
シドニーはイギリス軍がオーストラリア植民地建設を目的に最初に入植した場所で,当初は鬱蒼とユーカリの森が茂る丘陵地であったそうである.約200年後の今日では,高層ビルが立ち並びモダンなオペラハウスや世界でも指おりの美港,シドニー湾を擁する南半球一の大都市である.その一方で,シドニー市街には王立植物園,クイーンビクトリアビルディングや,当時の町並みを彷彿とさせる赤茶けた砂岩でできたイギリス風の建築物がいたるところで見られるのも,まだこの国が歴史の浅い証であるようにも見受けられた.
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