Japanese
English
特集 脳のシンポジウム
主題:加齢と脳
加齢の概念
The Concept of "Aging"
吉川 政己
1
Masaki Yoshikawa
1
1東京大学医学部老年病学教室
1Department of Geriatrcs, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.576-578
発行日 1967年10月25日
Published Date 1967/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431906426
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I.緒言
「加齢」ということばは,「年齢」ということばに比べれば,比較的新しいことばのようにおもう。正式には昭和31年に,金原から発行された「老年病学」の中で,緒方,尼子,冲中先生が取り上げられたのが初めといえるようである。「加齢」とは,「年をとること」という意味で,外国では,エイジ(Age)に対して,エイジング(Aging,Ageing),アルテル(Alter)に対して,アルテルン(Altern)ということばを用いて,学問的な議論をしているのに対して,日本に適当なことばがないので,「加齢」ということばを取り上げて,それにあてようと提案されたのである。以来「加齢」ということばは,年をとることを取り扱う学問の柱として,老年学(Gerontology),老年病学(Geriatrics)の旗じるしとなつてきている。
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