あいさつ

　昨日の1日^＊，そして今日の午前^＊＊は，かなりあるいは非常にclearcutで，また過去に積重ねの多いデータをもとにしたシンポジウムであつたとおもいます。これに対し，「加齢と脳」という主題は，10年，20年先の問題であるとおもうわけですが，しかし現時点でも，決してないがしろにできぬと考え，あえて世界にさきがけて，これをとりあげるしだいです。

　しかしこの時点では，演者の方々のうちには，まとまつたデータをお持ち合せのむきもありましようが，そうでない方々もまた多いのではないかと存じます。したがつてこの後者の場合でも，こういう立場からこういう方向に，将来，その研究をすすめてみたい，そういうようなお話を，リラックスムードでなさつていただいても一向にさしつかえないと考えます。それにしても演者の方々には，ずいぶんご迷惑なことではなかつたとおもいますが，しかしこの問題は，いずれは大きな課題になるのは，さきほど申し上げたとおり，自明のことと思いますので，聴衆者の方々も，そういう心構えで，演者のお話しを受けとめていただきたいとおもいます。