Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
進行性筋ジストロフィー症は,病因,治療法はおろか対症療法開発の糸口すら見出されていない難病である。多数の研究者による長い研究の歴史を持ちながら,現在もこのような状況にあることは,この疾患に対する考え方―骨格筋が進行性に変性萎縮する―に根本的誤りがあると思われる。症状の増悪が加齢と密接に関連していることは,周知の事実である。そこでわれわれは,「進行性=加齢」と考え,筋ジストロフィー(以下dy)マウスを用いて研究してきた。その結果,Fig. 1に示すような結論に到達した2)。成長の止まった筋が,成長を続ける骨によって強制的に引き伸ばされることが,発症の直接的原因と考えられる4)。この考えに従えば,骨の成長抑制が一種の対症療法になるはずである。実際,そのようになることを以下に述べる。
Abstract
A bonemuscle imbalance hypothesis for the pathogenesis of murine muscular dystrophy was presented consisting of several steps, with the primary stage (defective maturation of muscle fibers) and the subsequent ones dependent especially upon the growth of bones. This hypothesis was evidenced in part by the fact that muscular dystrophy was almost not expressed in genotypically dystrophic-dwarf mice.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.