Japanese
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特集 遺伝マウス・ラット
総説
ジストロフィーマウス
Dystrophic mouse
宮田 雄平
1
Yuhei Miyata
1
1東京医科歯科大学医学部薬理学教室
pp.341-348
発行日 1976年10月15日
Published Date 1976/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903141
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はじめに
1955年Michaelsonらによりはじめて骨格筋に病変をもつマウスが報告され,その病像がヒトの筋ジストロフィー症に類似していることからジストロフィーマウスと呼ばれた48,69)。当初の検索では骨格筋にのみ病変が認められ,primary myopathyと考えられたが,最近になつてジストロフィーマウスに神経系の異常がみつかり,神経に病因があることを示唆する研究が多く報告されている。
骨格筋の性質が保たれるためには,神経支配が,また運動ニューロンの性質が維持されるためには筋肉が,それぞれ必要であり17,19),神経と筋肉は相互依存的な関係にあると考えられる49)。両者の間にはアセチルコリンを伝達物質とする以外の情報伝達手段(たとえば,trophic factor)が考えられている17,19)。
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