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はじめに
脳は非常に異なったレベルの機能活動を営む解剖学的,機能的単位より成っており,しかもそれらは時間的,機能的にそれぞれ変化してゆく。他の組織は一般的にはるかに均質で,同一の機能を持つ細胞より成り,共通した刺激ならびに統御作用に対し,同様なしかも同期した反応を示す。しかし中枢神経は無数のsub-unitから成り,おのおのは固有の機能的な伝導路やネットワークのセットに統合され,神経系の関与する多くの働きの中でただ一つ,またはほんの少しのみに関与する。どのように神経系が機能するかを理解するには,興奮と抑制の機構のみならず,それ以上にそれらの詳細な局在や神経sub-unitと特殊機能の関係に関する知識が必要である。
歴史的には中枢神経の研究は,主に特殊機能に関係した機能局在と伝導路のマッピングに集中していた。行動学的には破壊や刺激により,電気生理学的には電気的記録や誘発電位反応で,組織化学的には螢光法,免疫螢光法および順行性,逆行性axoplasmic flowによるオートラジオグラフ法などのさまざまな方法で行なわれた。これら多くのconventionalな方法にはサンプリングに問題がある。一般的に1回の実験にてただ一つのpotential pathwayが検索可能で,しかも陽性所見のみが意味を持つ。そのうえ,一つの伝導路を証明したとしてもそれは機能への関与の可能性を示すのみで,正常な機能における実際の関与を示すとは限らない。
Abstract
In most tissues that do physicochemical work there is a close relationship between the level of functional activity and the rate of energy metabolism. The nervous system is, however, a complex heterogeneous system in which functional activity associated with a specific function is confined to specific regions. A method has been developed that measures the rates of glucose utilization simultaneously in all the structural and functional components of the nervous system in animals in normal conscious and altered physiological and pharmacological states.
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