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I.はじめに
前論文においてI-PAと対比してJ-PAのもつ臨床的特徴について記載,分析を行なったが,その特徴の一つとして,L-DOPA治療に対してJ-PAのもつ,しばしば劇的とも言えるような改善効果,またadverse effectの出現の容易さなどについて指摘した。このような観察はJ-PAの症例において,DOPA投与後の代謝がI-PAにおけるそれと異なるのではないかと考える可能性を示唆する。ヒトの中枢神経系におけるDOPA代謝を直接知る方法が困難であるため,L-DOPA経口投与ならびに静脈内投与後の末梢血中および尿中におけるDOPAおよび代謝物の測定を行ない,J-PAとI-PAならびに正常対照例とを比較した。
Table 1,2に各検索対象例数と平均年齢を記載した。J-PAについては,第1報,Table 1に検索が行なわれた例を*印で明示した。I-PA症例は,臨床的にパーキンソン病として疑問のない症例を選んだ。J-PA年齢に相当する対照として3名の健康な男子volunteer(医師2名,他1名)とI-PA年齢に相当する対照としては,他疾患で某病院に人院中の患者5例に十分の説明と了解を得て検索を施行した。その症例は,61歳女性,脳血栓による軽い左片麻痺で,軽度の痴呆を伴なう。67歳男性,脳血栓に伴なう軽い左上肢麻痺。62歳男性,脳血栓に伴なう軽い左上肢麻痺。
This pharmacokinetic study was planned in order to investigate the difference in metabolic dynamics between idiopathic and juvenile Parkinson's disease (I-PA and J-PA), which was suggested by the clinical observation as explained in the previous paper by the author. L-DOPA brings more marked, often dramatic, effects in J-PA than in I-PA but the on-off effect or dyskinesia due to long-term L-DOPA therapy tend to appear more often in J-PA cases.
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