変わりゆくパーキンソン病診療 早期診断から進行期患者の治療まで
パーキンソン病の症状を知る パーキンソン病の運動症状とは
横地 正之
1
1荏原病院 神経内科
キーワード:
Dopamine
,
レストレスレッグス症候群
,
運動障害
,
基底核
,
筋硬直
,
振戦
,
Parkinson病
,
分類
,
姿勢バランス
,
用語法
,
重症度指標
,
レム睡眠行動障害
,
随意運動
,
Bradyphrenia
,
姿勢反射
,
すくみ足歩行
,
無動症
Keyword:
Basal Ganglia
,
Classification
,
Dopamine
,
Postural Balance
,
Movement Disorders
,
Muscle Rigidity
,
Terminology as Topic
,
Parkinson Disease
,
Restless Legs Syndrome
,
Severity of Illness Index
,
Tremor
,
REM Sleep Behavior Disorder
pp.778-786
発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011189948
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・パーキンソン病の運動症状出現の病態機序を大脳基底核の解剖と神経機能連関をみながら、とくに随意運動の発現機序の観点から解説した。・3主徴と姿勢反射障害など重要な症状について臨床上みるべき大切な視点を踏まえて概説した。・3主徴の一つである「無動」について、これに包含される雑多な症状の羅列状況とその用語・定義の曖昧さ、分類の不完全さなどを指摘し、すでに実用用語の資格を失いつつあることを指摘した。・パーキンソン病の運動症状には、動作緩慢や巧緻運動障害などのように現れた運動に対する評価ではなく、とくに進行例に著明な運動発現自体が乏しいこと、寡動(hypokinesia)が本質的重要性を帯びていることを述べた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011