特集 神経学における最近の研究
<生理>
行動の神経生理学的研究—より高次の脳機能研究へ
鈴木 寿夫
1
1弘前大学医学部生理学教室
pp.694,695-696
発行日 1978年7月10日
Published Date 1978/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904897
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ここ10年,行動時の脳内ニューロン活動を調べようとする研究が急増している。これは,微小電極法の適用によって比較的低次の脳機能が明かになるに伴って,行動として発現することが多い,より高次の脳機能を調べようとする気運が高まって来たためである。この研究は,主としてサルを用い,それを無麻酔無拘束下に行動させ,同時に脳内の単一ニューロン活動を記録する技術1)の進歩と相まって進んで来た。以下,その研究の現状について,脳における刺激情報の選択および運動パターンの形成という観点から述べる。
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