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特集 失語症研究カンファレンス
海外における失語症検査法
Examinations for Aphasia Abroad
笹沼 澄子
1
Sumiko Sasanuma
1
1七沢リハビリテーション病院言語治療科
1Nanasawa Hospital
pp.231-234
発行日 1971年6月30日
Published Date 1971/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904715
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失語症に関する"客観的"な検査法の試みはHenry Head(1920〜1930年代)の検査に始まる。以来多数の検査法が試作され使われてきたが,大別すると選別検査screening testsと鑑別検査diagnostic testsの2種類に分けることができよう。前者は失語症状の有無を大ざつぱに判定することを目的とする比較的短い検査で,現在なお一部の臨床家に愛用されているものに,Eisenson's Examination for Aphasia(1954),Halstead-Wepman Screening Test for Aphasia(1949),Schuell's Short Examination for Aphasia(1957)などがある。これに対して後者は,失語症の疑いのある症例に対して更に掘下げた検索を行なうために用いるもので,通常以下のような目的にかなうことが要求される:(1)言語機能の障害の種類(パターン)と程度(重症度)とを明らかにすること,(2)治療方針の設定と予後の推定に役立つような情報を得ること。
これら後者に属する検査で,現在比較的広く使われているもの(主としてアメリカで)が数種類あるので,以下にその概略をご紹介する。
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