Japanese
English
特集 脳のシンポジウム
主題 脳と行動
行動空間の解析
Analysis of Behavioural Spac
平尾 武久
1
Takehisa Hirao
1
1群馬大学医学部行動医研
1Behaviour Research Institute, School of Medicine, Gunma University
pp.455-462
発行日 1966年10月25日
Published Date 1966/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904323
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I.Lewinと「行動空間」
Kurt Lewinはわれわれが「行動」とか「行動空間」と呼んでいるものの内容を正確に(というと科学的にという意味かもしれないが)表現しようとした。当然のごとく彼はそれを量的に示そうともしたのである1)が,実測と実験を無視したために,彼の意図は古典に残るにとどまった。しかし彼が行動とその空間への投影性について求めた理論の発想は,たしかに正しさをもつていたと思う。事実,「行動」とか「行動空間」などということばくらいにでたらめに使用されていて,なおかつよくその内容を示すものは少ない。
私と臺教授が「行動」や「行動空間」のような利用価値の高い,しかも内容規定の不明瞭な概念を現象的に規制して計測し,その性質を解析することに熱中しだして5年になる。
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