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症例報告
ソ連邦における脳波分析法の現状—ΦИЗИOJIORИЧECКИЙ ЖYPHAJI〜1954をよんで
Aspects of the Method of Electric-Analysis,of E.E.G.appeared in Soviet Jornal of ΦИЗИOJIORИЧECКИЙ ЖYPHAJI~1954,8
平尾 武久
1
Takehisa Hirao
1
1東大生理学教室
1Department of Physiology, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.228-231
発行日 1956年1月15日
Published Date 1956/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901499
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色々の事情が我々と彼等の間に介在してとにかく知り得なかったし,又積局的に知る努力をしなかつた国にソ連邦がある。ソ連の医学については,私の感じだが,あまり専門家の正しい見方がされていないようだ。或ものは口を極めて批判し,しかもそれが全くその国の社会政策から出発していて学門的には全く積局性のかける議論だつたりするかと思えば,或者は口を極めてほめすぎる。まるでこれではマネをするだけが残されているように,そして更にこの国の科学の業跡が社会政策の向上のみで可能のやうな口ぶりで,日本のような歴史的に後れた国では全然だめだとばかりである。こんな事は敗戦直後,不愉快にも耳にしたアメリカ医学に関しての紹介にみられたものであつて,とにかく歴史的な後れが気になるだけで学問的な場での話ではない点無意味だ。
私は,最近自分の専攻の脳の電気現象についての論文を手に入れる事が出来たのでそれについて述べてみたい。この領域はソ連邦でどんなになつているかをみる事は私自身にとつても楽しい事であつた。それにソ連邦のそれが案外進歩しているのに,殊にその考え方が私達のと似ているので驚いたのである。
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