特集 第6回脳のシンポジウム
主題—ウイルス感染と神経系(いわゆるslow virus infectionの考え方)
「ウイルス感染と神経系」への司会者総括
白木 博次
1
1東京大学医学部脳研究所病理
pp.547-561
発行日 1971年7月15日
Published Date 1971/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903274
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司会者の不手際で,ずい分,時間が超過しましたが,最後に,総括をやらねばなりません。しかしそれは,現時点では,司会者の手にあまる感じがいたします。そこで昨日,時実先生が巧みにお逃げになりましたように,私も,ひとつ逃げをうちたいと思います。つまり,特定研究「脳障害」が,今後,3年間続きます。そこで,おそらく,Slow virus infectionの問題を含めて,ウイールス脳炎の班研究が継続されることになると思われますので,そのなかで,今日,問題になつた諸点をふまえて,その考え方を,実証性のあるデータにまで結実させてゆきたいと考えます。したがつて,現時点の総括を,3年後にもちこしたいというところに逃げこみたいと思います。
ただSMONの問題は,現時点でも,緊急を要する問題でありますので,一,二のコメントだけは,どうしてもしておかねばならぬでしよう。その一つは,今,亀山先生のお話にもありましたように,いわゆる老人という意味でのコントロールを,SMONに対して,よくチエックしておく必要があると思います。
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