Japanese
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特集 脳のシンポジウム
主題:睡眠をめぐつて
ナルコレプシーの脳波学的研究—逆説睡眠に関連して
Electroencephalographic Study on Narcolepsy: with special reference to paradoxical sleep
金子 仁郎
1
,
菱川 泰夫
1
Ziro Kaneko
1
,
Yasuo Hishikawa
1
1大阪大学医学部精神神経科
1Department of Neuropsychiatry, Osaka University Medical School
pp.132-140
発行日 1966年3月25日
Published Date 1966/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904273
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I.まえがき
ナルコレプシー(narcolepsy)は昼間に頻回に起こる短時間の睡眠発作(sleep attack)と主として情動によつて誘発される脱力発作(cataplexy)を主症状とする。この他に睡眠麻痺(sleep paralysis)と入眠時幻覚(hypnagogic hallucination)の症状を同時にもつ患者も多く,これらの症状はナルコレプシーの4主徴とも呼ばれている4)。
この症状群は頭部外傷,脳炎などの脳損傷により発生する場合もあるが,同一家族内に復数の患者が発生して遺伝性を考えさせる場合や病因を明らかにしえない場合が多い。
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