Japanese
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特集 脳のシンポジウム
主題:視床下部をめぐつて
視床下部と情動行動
The Hypothalamus and Emotional Behavior
中尾 弘之
1
Hiroyuki Nakao
1
1九州大学医学部神経精神医学教室
1Department of Neuropsychiatry, Kyushu University, School of Medicine
pp.106-112
発行日 1966年3月25日
Published Date 1966/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904269
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I.情動行動よりみた視床下部の機能的区分
自律神経系よりみた視床下部の機能的区分の一つに,内側から外側へ,横に大別する考えがある。これは黒津(1949:伴1962)が視床下部の刺激あるいは破壊実験から得た結論であり,Grünthal(1929)のa細胞区,b細胞区,c細胞区に一致して,その自律神経機能が異なるため,黒津はそれにしたがつて視床下部を機能的に区分し,それぞれをa副交感帯,b交感帯,c副交感帯と名づけた。
視床下部は自律神経のみならず,情動行動にたいしても重要な働きをしているところである。では,情動行動よりみたばあい,視床下部はどのように区分できるであろうか。
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