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はじめに
培養ニューロンの電気生理学的研究は細胞内電極法の開発とともに始まっている。すなわち1954年Crainはニワトリ胚の後根神経節を培養し,その活動電位の発生様式を細胞内記録により分析した2,3)。当時ニューロンからの細胞内誘導はEcclesらのネコ運動ニューロンのほか,二,三のものに限られ,摘出した後根神経節についての研究が発表されたのは1957年である9)。
しかし中枢ニューロンの培養は困難であり,その後目覚ましい発展はなかった。Crainは引き続き中枢神経各部の組織片(explant)を培養し,異なる部位や筋との組合わせ,培養下で進行する変化,薬物の作用など広範な研究を行なったが5),explant表面に置いた電極で記録される複雑な誘発電位をシナプス形成の指標にとったものであり,多くの研究者から無視された。しかしそこで神経発生の多くの問題がテストされ,先駆的な所見が得られていることは確かである。
Various types of neuron and muscle of newborn rat and chick embryo were cultured and synapse formation was studied electrophysiologically. Cholinergic transmission was established between the rat sympathetic ganglion cells when they were kept over two weeks in bicarborate-buffered media. Dissociated chick spinal neurons grew in the medium supplemented with fetal calf serum, chick serum and chick embryo extract. Some of human sera were toxic to the growth.
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